映画「君の膵臓をたべたい」は2017年に公開された切ない青春ストーリーです。
原作の小説を知っている方も多いと思いますが、2016年に本屋大賞で2位となった作品です。
2020年までの累積発行部数は300万を突破しているので、この数字だけでも人気の高さが分かりますよね(*^^*)
そして、この物語の最大の特徴がラストシーンにあります。
原作も映画もこのラストシーンは「衝撃」と言ってもいいのではないでしょうか?
今回、君の膵臓をたべたいのラストシーンについて、
- なぜ通り魔が出てくる必要があったのか
- 通り魔の伏線について
- 通り魔の犯人と元カレについて
などについて紹介していきます。
膵臓の病気が原因で命が残りわずかな桜良に悲劇が訪れます。
もうひとりの主人公である春樹と共に北海道へ行くため、待ち合わせ場所に向かう直前の出来事でした。
通り魔によって桜良は帰らぬ人となります。
実際に映画を観た私は、このシーンを見るまでは、これから桜を見に行くという主人公2人が楽しそうにしているのを微笑ましく思っていたのです。
まさか、こんな結末があるなんて想像もしていなかったので、ショックは大きかったですね。
どうして桜良が通り魔によって命を落とさなければならないのか。あまりにも主人公たちが不憫でなりません。
とはいえ、通り魔が出てくることは何かしら意味があると思い、調べてみることにしました。
桜良が亡くなったことを振り返る現在の「僕」である志賀春樹が、教え子に向かってつぶやくシーンがあります。
そのセリフに答えがありそうだと感じたので紹介します。
甘えていたんだ。残り僅かな余命を彼女が全うできるものだと思い込んでいたんだ。
ばかだった。
明日どうなるかなんて誰にも分からない。
だから、今、この一日をこの瞬間を大切にしなきゃいけないって彼女に教わったのに。
生きることの大切さを考えさせられるセリフです。
人の願いとは裏腹に理不尽なことも起こってしまう。
それでも「今、この一日をこの瞬間を大切にしなければいけない」という原作者の意図があったのではと感じました。
「君の膵臓をたべたい」通り魔の伏線は?
いきなり通り魔によって命を落とした桜良ですが、
物語の中で春樹と桜良が通り魔について話しているシーンがあります。
具体的にどのシーンだったか覚えてなかったので調べてみました。
実写映画の中では、物語が始まって13分くらいのところに、通り魔について桜良が語るシーンがありました。
「ある日突然っていうのがあるでしょ。ほら、通り魔事件があるし。私も君も一日の価値は一緒だよ」
図書室で新聞を桜良が手に取って言ったセリフです。
手にした新聞に大きく通り魔の見出しがありました。
「君の膵臓をたべたい」の通り魔の犯人は誰?
桜良と北海道の桜を見に行くため、待ち合わせの場所でずっと待っていた春樹でしたが、諦めて家に帰ろうとします。
その帰り道にニュースで桜良が亡くなったことを知ります。
桜良の元カレの学級委員長が通り魔の犯人?
ネットでは、元カレが犯人でないかという噂があります。
その噂について調べたところ、元カレは桜良と仲良くしている春樹が気に入らなかったようです。
上履きや桜良から借りた本を隠す行為をしていた学級委員長。
さらに桜良の家から出てきた春樹に何をしていたのかと詰め寄ります。
もしかしたら春樹が気になって尾行していたのかもしれません。
元カレに春樹は「桜良はしつこい男が嫌いだと言っていた」と言うと、逆上して春樹を殴りました。
その現場に駆けつけた桜良が「もう私の周りの人達に近づかないで!」と怒ります。
このシーンがあるからこそ、元カレである委員長が逆恨みしたのではないかという憶測が出てきたのではないでしょうか?
通り魔の犯人は誰?
春樹が帰り道にニュースで桜良が亡くなったことを知ったあとに、
この間から世間を騒がしてた通り魔事件に巻き込まれた。どこの誰かもわからない犯人はすぐに捕まった。
というセリフがありました。
映画の中でも通り魔については特に出演(配役)というのはなく、セリフやニュースなどで読み上げられる程度です。
犯人像というものは物語の中で語られていませんので、本当にどこの誰かも分からないようになっています。
まとめ
「君の膵臓をたべたい」の通り魔はなぜ出てくる設定になってしまったのかというと、その答えと思われるものが春樹のセリフにありました。
『甘えていたんだ。
残り僅かな余命を彼女が全うできるものだと思い込んでいたんだ。
ばかだった。明日どうなるかなんて誰にも分からない。
だから、今、この一日をこの瞬間を大切にしなきゃいけないって彼女に教わったのに』
このセリフから「今、この一日をこの瞬間を大切にしなければいけない」という原作者の意図があったのではと感じました。
また、通り魔についての伏線は、物語の序盤に図書室で桜良が新聞を広げたシーンにありました。
「ある日突然っていうのがあるでしょ。ほら、通り魔事件があるし。私も君も一日の価値は一緒だよ」というセリフで、周辺に通り魔が存在していることをほのめかしています。
通り魔の犯人については、どこの誰かも分からない犯人と春樹が語っていました。
桜良が通り魔によって命を落とすのはショックでしたが、生きるということを改めて感じさせる作品だと思いました。
最後まで読んでくださりありがとうございました!